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ユニセフ、アフガニスタンの少女を学校から排除してはならないと強調(9/17)
国連児童基金(ユニセフ)のフォア事務局長によるアフガニスタンに関する9月17日の声明の翻訳です。
国連児童基金(ユニセフ)は9月17日、COVID-19の影響で数ヶ月間閉鎖されていたアフガニスタンの中等学校が9月18日に再開されるというニュースを歓迎するとともに、少女たちを教室から遠ざけてはならないと強調しました。
ユニセフのヘンリエッタ・フォア事務局長は声明で、「現時点で多くの少女たちが学校に戻ることができないかもしれないことを、私たちは深く懸念している」と述べました。
女子生徒への言及なし
報道によると、タリバンによる学校再開の発表は、男子生徒の帰還についてのみ言及しており、女子生徒の帰還時期については言及していません。
「女子を置き去りにすることはできないし、してはならない。年長の子を含むすべての少女が、これ以上遅れることなく教育を再開できるようにすることが重要である。そのためには、女性教員が授業を再開する必要がある」と事務局長は述べました。
1990年代後半から2001年までアフガニスタンを支配していたタリバンは、2021年8月に外国部隊が撤退し、アフガニスタン政府が崩壊した後、再び支配権力を獲得しましたが、女子の就学を禁じる厳しいイスラム法の解釈を再び強要するのではないかと懸念されています。
「機会損失」
ユニセフによると、現在の人道的危機以前にも、国連が最も脆弱な立場にいる人々への支援を約束する会議を開催した際、420万人の子どもたちが学校に通っておらず、そのうちの約60%が女子でした。
事務局長は、「少女たちが教育を受けることができない日が続くことは、彼女たち、彼女たちの家族、そして彼女たちのコミュニティにとって機会損失となるだろう」と述べました。
過去20年間、教育面で大きな進歩があり、国内の学校数は3倍に増え、通学する子どもの数は100万人から950万人へと大幅に増加しました。この国の子どもたちにとって重要な改善努力が図られており、これを尊重し、保護しなければなりません。
「すべての子どもたち」に教育を支援する
ユニセフは、開発支援に取り組むパートナーに対し、アフガニスタンの「すべての子どもたち」のために教育を支援するよう求めています。
「ユニセフは、すべての少女と少年が、平和で生産的なアフガニスタンを築くために必要な学びとスキルを身につける機会を平等に得られるよう、すべての関係者に継続して働きかけていく」と、フォア事務局長は述べました。
<出典>
UNICEF stresses Afghan girls must not be excluded from school
(UN News, 17 September 2021)