MENU

ヒューライツ大阪は
国際人権情報の
交流ハブをめざします

  1. TOP
  2. 資料館
  3. ニュース・イン・ブリーフ
  4. 国連事務総長、米国主催のオンライン「新型コロナワクチンサミット」で世界的なワクチン接種計画を新たに呼びかけ(9/22)

ニュース・イン・ブリーフ サイト内検索

 

Powered by Google


ニュース・イン・ブリーフ Archives


国連事務総長、米国主催のオンライン「新型コロナワクチンサミット」で世界的なワクチン接種計画を新たに呼びかけ(9/22)

 グテーレス国連事務総長は、9月22日にバイデン米国大統領が主催したオンライン「新型コロナワクチンサミット」で、世界保健機関(WHO)の勧告に沿って、ワクチンを増産し、今後数ヶ月の間に数百万人に接種するという世界規模のワクチン接種計画の実施を繰り返し呼びかけました。
 「これまでの世界規模の健康安全保障は失敗しており、450万人の命が失われてきました。 私たちはCOVID-19に対する有効なワクチンを持っています。私たちはパンデミックを終わらせることができます」と語りました。
 今回のサミットで、米国は2022年、ファイザー社とバイオテック社のワクチンをさらに5億回分、発展途上国に提供することを約束しました。これにより、米国によるワクチン提供の総量は10億回分を超えるとされます。 
 
売り手市場
 事務総長は、「全世界で接種が行われていますが、その73%はわずか10カ国で行われており、アフリカではたった3%の人しか接種を受けていません」、と不公平なワクチン分配を指摘しました。
 G7諸国は最近、10億回分の接種を約束しましたが、これは必要量のほんの一部であり、まだ完全に実現されていません。
事務総長は、「ワクチンは公的資金で開発されたものですが、1,000億ドル規模の産業となっており、中所得国が売り手市場のなかで数億ドルを投じて自国民に予防接種を行うという構造になっています」と現状を述べたうえで、「それは失望を超えて不可解なことです」と語りました。
 
行動計画
 事務総長は、世界的なワクチン接種計画の推進において、今回の米国でのサミットが「その方向への一歩」となることへの期待を示しました。
 事務総長は、国際的なワクチン連帯の枠組みである「COVAX(コバックス)」を通じて23億回分のワクチンを公平に配布するために、ワクチン生産量を少なくとも倍増させることを呼びかけています。
目標は、WHOが設定した目標に従い、2021年末までに全世界の40%、2022年前半には70%の人々に接種することです。
事務総長は、この計画は、製薬会社と協力してワクチンの生産量を倍増させ、公平な分配を確保する緊急チームによって実施することができると述べました。
 そのメンバーは、ワクチン生産国や今後生産可能な国のほか、WHO、COVAXパートナー、国際金融機関、世界貿易機関(WTO)などからなります。
 「これは、知的財産権の問題、およびワクチン生産において安全性が確実に担保されているかどうかを確認する必要がある国への技術支援問題を解決するために必要であり、メンバーが持っている能力と資金も合わせて必要となります」と事務総長は述べました。
 
次のパンデミック
 グテーレス事務総長は、次のパンデミックは 「過去に仕立てたツール 」では対処できないと警告しました。
「パンデミックの準備と対応に関する独立パネル」の提言を出発点として、グローバルヘルスを強化するための早急な改革を各国に求めました。 
 「WHOは、緊急対応の調整において主導的な役割を果たすことができるよう、その権限を強化し、十分に資金提供されなければなりません」。
 「世界規模の健康安全保障およびその準備は、最高レベルでの持続的な政治的コミットメントとリーダーシップによって強化されなければなりません。低・中所得国が医療技術を開発し、利用できるようにしなければなりません」と事務総長は述べました。
 
<出典>
https://news.un.org/en/story/2021/09/1100742?utm_source=UN+News+-+Newsletter&utm_campaign=70a454c8a2-EMAIL_CAMPAIGN_2021_09_23_12_00&utm_medium=email&utm_term=0_fdbf1af606-70a454c8a2-105797269
‘We can end the pandemic’, UN chief says in new call for global vaccine plan

(2021年09月27日 掲載)