ミャンマーで起きた軍事クーデターからまる2年が経過した2月1日、「#ミャンマー国軍の資金源を断て」キャンペーンを行ってきたメコン・ウォッチ、アーユス仏教国際協力ネットワーク、国際環境NGO FoE Japan、日本国際ボランティアセンター(JVC)、武器取引反対ネットワーク(NAJAT)の5団体、および宗教者、大学教員、ジャーナリスト、弁護士、作家など36名の呼びかけ人は、賛同団体47団体、賛同人484名の署名と共に、日本政府に対ミャンマー政策の再構築を求める共同声明(要請書)を内閣府に提出しました。ヒューライツ大阪も賛同しています。
声明は、「日本政府はクーデター以降、ミャンマー国軍に対し、暴力の即時停止、拘束された関係者の解放、民主的な政治体制の早期回復を求めている。しかしこの2年間、日本政府の呼びかけは何ら効果を上げていない」と指摘しています。
一方、「2022年に経済開発担当の内閣官房内閣審議官がミャンマーを複数回訪問し、国軍の設置した国家統治評議会(SAC)の高官と面会もしている」とし、政府開発援助(ODA)が継続されており、「平和、自由、平等、民主主義、人権、法治などの『普遍的な価値』を外交の柱に据えていると標榜する政府方針とも矛盾している」と述べています。
そのうえで、民主化移行プロセスへの復帰を具体化するまで、ODAなど政府による経済協力は一旦これを全て停止すべきである、国軍は、軍系企業とその経済網から莫大な利益を得ていることが明らかとなっていることから、国軍と国軍系企業の関与するビジネスは日本の官民共にこれを停止すべきである、など4項目の要請を提示しています。
さらに、1990年代以降、軍政下において、また2011年の民政化以降も不十分な民主化であったにもかかわらず日本は官民で経済支援を優先し、ミャンマーの真の民主化を求めめてこなかったことを踏まえて、ミャンマーの人々との新たな関係を築くよう提言しています。
共同声明(23.2.1).pdf
<参照>
特定非営利活動法人 メコン・ウォッチ http://www.mekongwatch.org/
大阪で在日ミャンマー人、軍政に抗議し、日本に民主化支援を訴える集会を開催
2月1日、世界各地でミャンマー人たちがクーデター2年を機に集会などを開催するなか、大阪では大阪市内の中之島公園に集まり、国軍支配に対する抗議集会を開きました。集会には、大阪をはじめ、東京、名古屋、三重、神戸などから約90人のミャンマー人たちが集まりました。
集まった人たちは、ビルマ語と日本語で「スーチーさんを含むすべての政治囚を解放しろ」「ミャンマーの主権を国民に」「日本政府はミャンマー国軍に制裁を」「日本政府はNUG(国民統一政府)を正式の政府として認めよ」などと訴え、3本の指を立てて軍への抗議を示しました。
集会後は、「私たちは正義を求める」「ミャンマーに自由を」とシュプレヒコールをあげながら約1キロメートルのデモ行進を行いました。
(2023年02月02日 掲載)