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国際人権ひろば No.76(2007年11月発行号)

NEWS IN BRIEF

■ 第6回国連人権理事会開催


 第6回人権理事会は、2007年9月10日から28日まで開催され、最終日の28日に第6回を休会し12月10日に再開することを決定した。
 今回の人権理事会は、全加盟国の人権状況を審査する制度(UPR)について、さらに手続を検討し、08年から11年に審査の対象とする国を振り分けた。6月に合意されたこの制度の手続では、1年に3回、各回16カ国ずつ合計48カ国を審査する予定になっており、日本は08年の2回目の審査対象にあがっている。また、この制度の運用にあたり、開発途上国を支援するために任意基金の設立が採択された。
 UPRでは、対象国が作成した報告、条約委員会や特別報告者などの特別手続による文書などに含まれる情報に基づいて国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が作成した追加報告、他のステークホルダーが提供した情報をOHCHRがまとめた報告をもとに人権理事会の作業部会で検討される。
 そのほか、人権小委員会の下部組織であった手続について、現代奴隷制作業部会に代わって新たに現代奴隷制に関する特別報告者が3年の任期で設置されること、社会フォーラムは存続すること、マイノリティ作業部会の代わりに、民族的、宗教的、言語的少数者に関連する対話や協力を促進するマイノリティ・フォーラムが設置されることが決まった。
 一方、人権教育に関して、人権理事会は、「人権教育のための世界プログラム」第一段階(2005-2007)の行動計画の実施を達成することをめざして、09年まで2年間延長する決議をコンセンサス(総意)で採択した。「世界プログラム」第一段階は、「人権教育のための国連10年」(1995-2004)を継承する取り組みとして、小学校および中学校といった初等教育に焦点を絞って設定されたプログラムである。
 決議では、とりわけOHCHRとユネスコに対して、行動計画を幅広く広報し各国が実施することを促進するとともに、要求があれば技術支援を行うよう要請し、また、OHCHRに対して、2008年の人権理事会の最終会期にこの決議の実施状況を報告するよう求めている。
 次回の人権理事会は12月に開催されるが、それに先立ち、第6回が再開され、残りの決議の採決が行われる予定。

参照:国連人権高等弁務官事務所・人権理事会http://www.ohchr.org/english/bodies/hrcouncil/