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10カ国の加盟国で構成されているアセアン(東南アジア諸国連合)は2010年4月7日、ベトナムのハノイで開催された第16回アセアン首脳会議において、「アセアン女性と子どもの権利の促進・保護に関する委員会」を発足させた。
この委員会は、アセアン域内における女性と子どもの人権と基本的自由を促進・保護するとともに、女性と子どものエンパワメントや参加を促進することを目的としている。
委員会は、女性差別撤廃条約および子どもの権利条約(加盟10カ国すべてが締約国)をはじめとする国際人権文書の実施を推進していく。
アセアン加盟各国は、女性および子どもの人権に関する代表を各1名ずつ委員会に送ることになっている。
アセアンでは09年10月にタイで開かれた第15回アセアン首脳会議において、アジア地域として初めての地域人権機関となる「アセアン政府間人権委員会」をすでに設立している。「女性と子どもの権利の促進・保護に関する委員会」は、「政府間人権委員会」とは異なる組織として発足したが、両者は協力しながら活動することが期待される。
参照:
・「アセアン政府間人権委員会」の役割と東北アジアにおける可能性(ヴィティット・ムンタボーン)本誌№90(2010年3月号)
・アセアン政府間人権委員会の発展に向けて(レイ・パオロ・J・サンティアゴ)本誌№89(2010年1月号)