特集 世界の働く子どもたち
綿花栽培で最も手間のかかる人工授粉は一つひとつのつぼみを交配させる手仕事で、それを担っているのが子どもたちである。綿花生産世界第3位のインドでは、50万人近い子どもたちが畑で働いている。バングラデシュでは都市部を中心に富裕層・中流の家庭にお手伝いさんがいるのは珍しいことではなく、住み込みや通いで働く子どもが42万人いる。どちらにも共通するのは、親元を離れ、学校に行けず、安い賃金で長時間働く子ども、特に少女の姿だ。2013年現在、世界では1億6800万人の子どもが児童労働に就いている。子どもらしさを発揮する機会を奪う児童労働の問題について、ILOの立場、NGOの立場から見てみたい。