ニュース・イン・ブリーフ
ミャンマーで2021年2月1日に国軍によるクーデターが起きて以来、不服従運動(CDM)をはじめとする市民の平和的な抗議行動に対して、国軍・警察が発砲や暴力による残忍な弾圧を繰り返し、多数が死傷する状況となっています。
そのような事態を受けて、(特活)メコン・ウォッチと(特活)アーユス仏教国際協力ネットワークが日本の市民団体に呼びかけて、政府開発援助(ODA)など日本からミャンマーへの公的資金による支援と国軍ビジネスとの関連の調査、および国軍の資金源を断つことを求める共同要請書(賛同32団体)を3月4日、財務省、外務省、国土交通省、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)など関係省・機関に提出しました。
日本政府は、ミャンマーの2011年の「民政化」決定後から支援を増加させ、累積で1兆円を超える円借款と4,000億円以上の無償・技術協力資金を供与し、他国とは比較にならないほど深くミャンマーに関与してきています。
要請の要点は以下のとおりです。
しかし、日本政府が深く関与してきたミャンマーへの経済協力について明確な回答が示されない事態を受けて、メコン・ウォッチやアーユス仏教国際協力ネットワークなどが市民団体に呼びかけて、4月1日に外務省前で「ミャンマーの平和と民主主義を求める集会」を開催しました。市民、宗教者、在日ミャンマー人など約200人が集まり、ミャンマー国軍に利益をもたらす日本の経済協力をただちに止めるよう求めるとともに、ろうそくを灯してミャンマーのクーデター後の500名を超える市民の犠牲者を追悼しました。
集会と並行し、代表5人が外務省内で、19団体の賛同による2回目の共同要請書「ミャンマー国軍を利する日本政府の経済協力事業を直ちに停止するよう求めます」を国際協力局の担当官に手渡しました。
4月1日の要請では、ミャンマー国軍のビジネスと日本の経済協力の関係を直ちに断ち切るため、日本政府に、とりわけ人命救助などの「緊急・人道支援」以外は新規に支援を実施しないと国際社会に表明することを求めています。
ヒューライツ大阪は2つの共同要請書に賛同しました。
4月1日 外務省前での市民らの集会
(写真提供:国際環境NGO FoE Japan)