2009年8月28日第75会期採択
1.人種差別撤廃委員会(委員会)は第71会期において、その考えを理解するのが困難であることを観察したことに照らして、特別措置に関する新しい一般的勧告を起草する作業を開始することを決定した。第72会期において委員会は、翌会期において条約1条4項および2条2項の意味における特別措置の問題についてテーマ別討論を行うことを決めた。テーマ別討論は2008年8月4および5日に、条約の締約国、女性差別撤廃委員会(CEDAW)、国際労働機関(ILO)、国連教育科学文化機関(UNESCO)の代表、および非政府組織の参加を得て行われた。討論に続いて、委員会は条約の規定全体に照らして上記条文の意味に関する全体的な解釈の手引きを提供する目的で特別措置に関する一般的勧告をつくる決意を新たにした。
2. この一般的勧告は、条約のもとにおける特別措置に言及する委員会の広範な一連の実行に基づいている。委員会の実行とは、条約の締約国の報告に関する総括所見、14条のもとでの通報、および以前の一般的勧告、特に1条1項および4項に関する一般的勧告8、ならびに、いずれも特別措置について具体的に言及する、ロマに対する差別に関する一般的勧告27と条約1条1項(世系)に関する一般的勧告29を含む。
3. 勧告を起草するにあたり、委員会は他の国連関係の人権機関のもとでつくられた特別措置に関する文書、特に人権促進保護小委員会の特別報告者による報告1や女性差別撤廃委員会の「暫定的特別措置」に関する一般的勧告252を考慮した。
4. この一般的勧告の目的は、締約国の報告義務を含め、条約のもとでの義務の履行を支援するために条約のもとでの特別措置の意味に関する実践的な手引きを、委員会の経験に照らして提供することである。
5. 委員会が何度も意見を述べたように、条約は、その時代の社会の状況を考慮して解釈し、適用されなければならない生きた文書である。このアプローチには、条約の文書を文脈に配慮した方法で読むことが必須となる。本勧告の文脈には、条約の名称、前文および条文規定も含めた全文に加え、幅広い非差別の原則および特別措置に関する普遍的人権基準が含まれる。文脈に配慮した解釈には、締約国の特有の状況を考慮に入れることを含む。ただし、このことは条約の規範の普遍的性質を損なうものではない。条約の性質および条約の規定の広い範囲は、条約の原則の良心的な適用が、締約国のあいだで異なる結果を生み出すことになるが、そのような変化は条約の原則に照らして十分に正当化されなければならないことを示唆する。
6. あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約はすべての人間の尊厳と平等の原則に基づいている。条約によって支えられた平等の原則は、その原則の誠実な実施によって達成されるべき目的として、法の前の形式的平等と法の平等な保護を人権の享有と行使における実質的、または事実上の平等とを結びつける。
7. 平等な立場での人権の享有の原則は、条約の人種、皮膚の色、世系、民族的もしくは種族的出身に基づく差別の禁止にとって不可欠である。差別の「根拠」は実践において委員会が二重、または複合差別の状況 —ジェンダーや宗教に基づく差別など― について、そのような根拠に基づく差別が条約1条にあげられた一つまたは複数の根拠と組み合わされ存在するようにみえる場合に述べる、「交差性」の考え方によって拡大されている。条約のもとでの差別とは意図的または故意の差別および結果の差別を含む。差別は単に正当化され得ない「区別、排除、制限」だけではではなく、正当化され得ない「優先」によっても構成され、締約国が「特別措置」を正当化され得ない優先と区別することが特に重要となる。
8. 差別の核心にある考え方について、委員会の一般的勧告30は、取り扱いの相違が、「当該相違の基準が、条約の趣旨および目的に照らして判断した場合において正当な目的に従って適用されていないとき、および、当該目的の達成と均衡していないとき」「差別となる」と述べた3。この原則の論理的帰結として、一般的勧告14は、取り扱いの差異化は、その差異化の基準が、条約の趣旨及び目的に照らして判断した場合において、正当であるとき、差別とならない」と述べる4。「非差別」の用語は、1人の人や集団と他との状況のあいだにかなりの違いがあるとき、言い換えると、取り扱いの相違に客観的で合理的な正当性がある場合、一様の取り扱いが必要であることを意味しない。状況が客観的に異なる人びとまたは集団を平等に取り扱うことは、状況が客観的に同じ人びとを不平等に取り扱うのと同じように結果の差別となる。委員会はまた、非差別の原則の適用は、集団の特徴を考慮することを要するという意見も述べてきた。
9. 条約1条1項に従い、非差別の原則は「政治的、経済的、社会的、文化的その他のあらゆる公的生活の分野における」人権および基本的自由の平等の立場での享有を保護する。条約のもとでこの原則が適用される人権のリストは限定されず、締約国の公の当局に規制されるいかなる人権の分野にも及ぶ。公的生活への言及は非差別原則の範囲を行政の行為に限定せず、「いかなる個人、集団または団体」による人種差別5にも向けられた措置を義務づける条約の規定に照らして読まれるべきである。
10. 条約における平等と非差別の概念、および条約の趣旨を達成するという締約国の義務は、特別措置に関する1条4項及び2条2項の規定にさらに詳しく述べられ、展開されている。
11. 特別措置の概念は、条約のもとの義務を履行するために採択され、実施された法、政策および慣行は、状況が認めるとき、不利な立場にある集団に人権および基本的自由の十分で平等な享有を確保するために立案された暫定的特別措置の採択による補完を必要とするという原則に基づく。特別措置は、人種差別を撤廃する趣旨に専念する一群の規定の一構成要素であり、その趣旨の達成に成功するためにはすべての条約規定を誠実に実施することを必要とする。
12. 条約で使われる「特別措置」および「特別、かつ具体的な措置」の用語は、機能的に同等とみなすことができ、特定の締約国で使われているのとは異なる、条約全体に照らして解釈されるべき独自の意味をもつ。「特別措置」の用語は、下記の段落で説明するように、条約1条4項および2条2項の規定に対応する場合、いくつかの国では「積極的措置」「アファーマティブ・アクション」または「ポジティブ・アクション」と表現される措置をも含む。条約に沿って、本勧告は「特別措置」または「特別、かつ具体的な措置」という用語を用い、締約国に、それぞれの法および実行と条約における概念の関係を明らかに示す用語を用いることを奨励する。「積極的差別」は、国際人権基準の文脈において、名辞矛盾であり、回避されるべきである。
13. 「措置」には、国家の機構のすべてのレベルにおける立法、行政、管理、予算、および規制に関するあらゆる文書、ならびにそのような文書に基づいて考案され、実施される、雇用、居住、教育、文化および公的生活への参加の分野において不利な立場にある集団のための計画、政策、プログラムや優遇施策を含む。締約国は、条約のもとの義務を履行するために必要に応じて、一般的な立法または条約5条に言及された一連の人権に照らした特定の分野に向けられた立法のいずれであれそれらを通して、また、国家、地域および地方レベルにおける前述の計画、プログラムや他の政策の取り組みを通して、自国の法制度に特別措置に関する規定を含めるべきである。
14. 特別措置をとる義務は、条約の締約国の自国の管轄のもとにある人や集団に差別なく人権および基本的自由を確保するための一般的な積極的義務とは別個のものである。一般的な積極的義務は条約の規定全体から導き出され、条約のすべての部分に不可欠なものである。
15. 特別措置は、特定の人または共同体のカテゴリーに関連する具体的な権利、たとえばマイノリティに所属する人の自分の文化を享有し、自分の宗教を信じ、実践し、自分の言語を使う権利、先住民族の伝統的に占有していた土地に対する権利や、女性の妊娠・出産休暇などのように、男性との生物学的違いによる男性と異なる処遇への権利6と混同されるべきではない。このような権利は、永続的な権利であり、そのようなものとして国連やその機関の文脈で採択されたものも含む、人権文書において認められている。締約国は、自国の法および実行における、特別措置と永続的な権利との区別を注意深く観察するべきである。特別措置と永続的な権利との区別は、永続的な権利の権原がある人は、特別措置の利益も享有できるということを示唆する7。
16. 特別措置は、救済されるべき状況に適切であり、正当であり、民主的社会に必要であり、公平性と均衡性の原則を尊重し、暫定的であるべきである。それら措置は必要性に基づき、当該個人および共同体の現状の現実的な評価に基づいて立案され、実施されるべきである。
17. 特別措置の必要性に関する評価は、人口におけるさまざまな集団の社会・経済的8および文化的現状や状態、およびそれら集団の国の社会的および経済的発展への参加に関する、人種、皮膚の色、世系、民族的および種族的出身に分け、ジェンダーの視点を取り入れた、正確なデータに基づいて実施されるべきである。
18. 締約国は、特別措置が、影響を受ける共同体との事前の協議およびそれら共同体の積極的な参加に基づいて立案され、実施されるよう確保すべきである。
19. 条約1条4項は、「人権及び基本的自由の平等な享有又は行使を確保するため、保護を必要としている特定の人種若しくは種族の集団又は個人の適切な進歩を確保することのみを目的として、必要に応じてとられる特別措置は、人種差別とみなさない。ただし、この特別措置は、その結果として、異なる人種の集団に対して別個の権利を維持することとなってはならず、また、その目的が達成された後は継続してはならない。」と規定する。
20. 「人種差別とみなさない」という語句を使うことにより、条約1条4項は、条約の規定のもとで締約国がとった当別措置は差別とならないということを明白にし、その明白化は、「人種差別とみなされるべきではない」から「人種差別とみなさない」という起草の変更を記録する起草過程によって補強されている。よって、特別措置は非差別原則の例外ではなく、原則の意味にとって不可欠であり、条約の人種差別を撤廃し、人の尊厳と実効的平等を前進させる事業にとって絶対必要なものである。
21. 条約に従うために、特別措置は人権および基本的自由の平等の享有を確保すること「のみを目的」とする場合にとられたとき、差別とならない。そのような動機は措置自体の性質、措置を正当化するために使われた当局の議論、措置を実施するために立案された手段によって明らかにすべきである。「のみを目的」の言及は、条約の規定における特別措置の認められ得る動機の範囲を限定する。
22. 1条4項の「適切な進歩」の考え方は、特定の集団や個人に影響を及ぼす人権および基本的自由の享有の格差を緩和し、救済し、そのような人びとを差別から保護するという趣旨をもつ、目的指導のプログラムを示唆する。そのような格差は、弱い立場にある集団や個人に、人格の十分な発展に絶対必要な利益を否定し続ける歴史の事情によって起こる、継続的または構造的な格差および事実上の不平等を含むが、それに限定されない。特別措置のプログラムの正当性を立証するために、「歴史的」差別を証明する必要はない。力点は現在の格差の是正、およびさらなる不均衡の発生の防止におかれるべきである。
23. 条文の「保護」という用語は、人権と基本的自由の平等の享有を確保するため、私人の差別的な活動を含む、いかなる源からも発生する人権の侵害からの保護を意味する。「保護」という用語はまた、特別措置が(人権侵害の)予防的、ならびに是正的機能を持ち得ることを示す。
24. 条約は、「保護を必要としている特定の人種若しくは種族の集団」(1条4項)および「特定の人種の集団又はこれに属する個人」(2条2項)を特別措置の受益者として指定しているが、条約の起草過程ならびに締約国の実行および関連する委員会の総括所見によって明らかに示されるように、特別措置は原則として条約の1条の範囲にあるいかなる集団や人にも利用可能とされる9。
25. 1条4項は、種族的集団の所属に言及することなく「保護を必要としている」個人に言及しているという点で、2条2項よりも広く表現されている。特別措置の潜在的受益者または対象の範囲はしかし、条約の、あらゆる形態の人種差別の撤廃に専念するという条約の全体的趣旨に照らして、特別措置を適宜、その趣旨の達成のための絶対必要な手段として理解すべきである。
26. 1条4項は、締約国による特別措置の利用に制限を設けている。最初の制限は、措置が「異なる人種の集団に対して別個の権利を維持することとなってはならず」ということである。この規定は、「人種の集団」に言及するよう狭く書かれ、条約3条に言及される、国家の当局によって強いられたアパルトヘイトの実行、およびその条項および条約の前文に言及される人種隔離を想起させる。「別個の権利」の考え方は、マイノリティ、先住民族などの集団、および普遍的人権の枠組みの中でその権利が同様に受け入れられ、認められる、他の人の存続やアイデンティティを確保するために国際社会によって受け入れられ、認められた権利と区別されなければならない。
27. 特別措置に関する二つ目の制限は、それらが「その目的が達成された後は継続してはならない」ということである。特別措置の運用に関する制限は本質的に機能的で、目的に関連している。措置は、それらが利用された趣旨 —平等の目的— が持続的に達成されたときに適用が停止されるべきである10。措置の期間として認められる時間の長さはそれらの趣旨、それを達成するために使われた手段およびその適用の結果によって異なる。特別措置は、したがって、当該集団または個人に特有の必要性に応じて注意深く適合されているべきである。
28. 条約2条2項は、「締約国は、状況により正当とされる場合には、特定の人種の集団又はこれに属する個人に対し人権及び基本的自由の十分かつ平等な享有を保障するため、社会的、経済的、文化的その他の分野において、当該人種の集団又は個人の適切な発展及び保護を確保するための特別かつ具体的な措置をとる。この措置は、いかなる場合においても、その目的が達成された後、その結果として、異なる人種の集団に対して不平等な又は別個の権利を維持することとなってはならない。」と規定する。
29. 条約1条4項は、本質的に、特別措置に適用されたときの差別の意味を説明している。2条2項は特別措置の概念を、2条全体の文章とともに締約国の義務の領域に進ませる。2つの条項の用語の利用の違いのニュアンスは概念と目的の本質的な統一性を損なわない。
30. 特別措置に関連して、条項の中の「とる(ものとする)」という動詞の利用は明らかにこのような措置をとる義務の強制的性質を示している。義務の強制的性質は、「状況により正当とされる場合」という語句の追加によって弱められていない。この語句は、措置の適用のための文脈を提供していると読まれるべきである。この語句は、原則として、締約国における人や集団の異なる人権の享有や、それによって生じるそのような不均衡を是正する必要性に関連した客観的な意味をもつ。
31. 国家の領域全体に条約の適用を確保するために特別措置に頼るとき、締約国の内部構造は、それが中央集権であろうと、連邦制、または地方分権制であろうと、締約国の条約のもとの責任に影響を及ぼさない。連邦制、または地方分権制の国家において、連邦当局が、そのような措置が必要な場合、特別措置の国家のすべての部分における一貫した適用のための枠組みの立案について国際的な責任を負う。
32. 条約1条4項は「特別措置」という用語を使うが、2条2項は「特別かつ具体的な措置」に言及する。条約の起草過程は、用語のあいだのいかなる区別も明らかにせず、委員会は一般的に両方の用語を同義語として使ってきた11。条約のもとの義務に関する広い言明としての2条の文脈を念頭におくと、2条2項に使われた用語は、締約国に救済されるべき状況に適合するようつくられ、その趣旨を達成することができる措置を採択する締約国の義務に焦点をあてているという点で、その文脈に適切である。
33. 集団または個人の「適切な発展及び保護」を確保するという特別措置の趣旨に関する2条2項における言及は、1条4項の「進歩」の用語の使用と比較し得る。条約の用語は、特別措置が集団および個人の人権の享有に明白に利するべきであることを意味する。本項において活動の分野 —「社会的、経済的、文化的その他の分野」— をあげていることは、限定されたリストを列挙しているのではない。原則として、特別措置は条約5条によって明示的または黙示的に保護されているあらゆる人権の享有のはく奪をも含むすべての分野の人権のはく奪に及ぶことができる。いずれの場合にも、「発展」の制限への言及が、集団または個人がおかれた状況または条件にのみ関連しているのであり、個人または集団のいかなる特性の反映でもないことは明白である。
34. 2条2項のもとの特別措置の受益者には集団またはそのような集団に属する個人がなり得る。特別措置による共同体の進歩および保護は個人の権利および利益の尊重と同時に追求すべき正当な趣旨である。個人の集団への所属の特定は、当該個人の自認に基づくべきである。ただし、その反対の正当性の理由が存在する場合はその限りではない。
35. 2条2項における特別措置の制限に関する規定は、1条4項に表現されているものと、若干の差異はあっても本質的に同じである。措置がとられる期間を制限する要件は、措置の立案や開始において必要なように、適宜評価の量的および質的方法を用いた、措置の適用および結果のモニタリングの必要を示唆する。締約国はまた、特別措置の不意の撤回によって受益共同体に人権に関して否定的な影響が発生しないか、特にそのような措置が長期間確立されていた場合、注意深く判断すべきである。
36. 報告の内容に関する本手引きは、国際人権条約モニタリング機関への報告に関する統一指針12および条約9条1項のもとで締約国が提出すべき人種差別撤廃委員会への文書に関する指針13によって締約国に提供される手引きを確認し、詳細に論じる。
37. 締約国の報告は、特別措置を、その措置が関連しているあらゆる条約の条項に(も)関連して記述すべきである。締約国の報告はまた、適宜下記について情報を提供すべきである。
・条約において理解される特別措置に適用される用語
・受益者の一般的状況に関する関連する統計および他のデータを含む特別措置の正当性の理由、救済すべき格差がどのようにして発生したかに関する短い記述、および措置の適用から期待される結果
・措置の意図された受益者
・意図された受益者および市民社会一般との協議を含め、措置の採択に向けて行われた協議の範囲
・措置の性質および当該集団および個人の進歩、発展および保護をどのように促進するのか
・特別措置が採択された行動の分野または部門
・可能な場合、措置の予測された期間
・措置の実施に責任を有する国家における機関
・措置のモニタリングおよび評価のために利用できるメカニズム
・対象となった集団および個人の、実施機関ならびにモニタリングおよび評価過程への参加
・措置の適用の暫定的ないし他の結果
・新しい措置の採択の計画およびそのための正当性の理由
・措置の採択を正当化するようにみえる状況に照らして、なぜそのような措置がとられていないのかという理由に関する情報
38. 特別措置に関する条約規定に影響を及ぼす留保が維持される場合、締約国はなぜそのような留保が必要と考えられるのか、留保の性質および範囲、国内法および政策における正確な効果、および特定の時間枠内の留保を制限または撤回するいかなる計画についても情報を提供するよう要請する。締約国が、留保にもかかわらず特別措置を採択した場合、上記37段落における勧告にそって、そのような措置に関する情報を提供するよう要請する。
1 The Concept and Practice of Affirmative Action, final report by special rapporteur, Mr. Marc Bossuyt, E/CN.4/Sub.2/2002/21.
2 委員会第30会期において採択、 A/59/38, Annex I (2004).
3 一般的勧告30、第4段落。
4 A/48/18, chapter VIII B
5 2条1項(d)。2条1項(b)も参照。
6 女性差別撤廃委員会一般的勧告25、第16段落を参照。
7 たとえば、女性差別撤廃委員会一般的勧告25、第19段落、マイノリティ問題に関するフォーラム、教育の権利に関する勧告の第12段落、A/HRC/10/11/Add.1 (2009)を参照。
8 2条2項は「社会的」「経済的」の用語の他、「文化的」の用語も含む。
9 前述第7段落も参照。
10 社会権規約委員会一般的意見20、第9段落。
11 あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国連宣言は2条3項において、「特別、かつ具体的な措置」に言及した。前述第12段落も参照。
12 HRI/MC/2006/3
13 CERD/C/2007/1
(訳:岡田仁子)
『今、問われる日本の人種差別撤廃—国連審査とNGOの取り組み』より転載