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OECD多国籍企業行動指針

概要

 OECD多国籍企業行動指針は、1976年の「国際投資と多国籍企業に関するOECD宣言」の付属文書として採択されたものですが、2000年の改訂に続き、2011年5月に大幅な改訂がなされました。「指針」は「多国籍企業に対して政府が共同して行う勧告」という位置づけで、企業に対して自主的に遵守するよう促すものです。拘束力はありませんが、ガイドラインとして一定の影響力を持っています。
 2011年の改訂では、「人権」に関する内容が大幅に拡充され、新たに「人権」の章が新設されました。人権デューディリジェンスをはじめ、国連において定式化が進められつつあった「ビジネスと人権」の枠組みが大幅にとり入れられ、その後発行されたISO26000の「人権」枠組みとも共通性が多く見られます。


関連リンク

(1)「OECD多国籍企業行動指針」(仮訳版) (外務省ウェブサイト)
(2)「OECD Guidelines for Multinational Enterprises 2011 Edition」

「OECD多国籍企業行動指針 解説ページ」(外務省ウェブサイト)
「OECD多国籍企業ガイドラインの改訂」(ヒューライツ大阪ウェブサイト「ニュース・イン・ブリーフ」2011年6月)
「企業の社会的責任(CSR)をめぐる動向~国連による人権に関する企業責任文書作成とその世界的な導入~ 」 (ヒューライツ大阪ウェブサイト「国際人権ひろば」2011年5月)


原文にみるキーワード

■「国家の義務と企業の責任」
「国家は人権を保護する義務を負い、企業は、その規模、産業部門、事業の文脈、所有者及び構造にかかわらず、どこで活動していても、人権を尊重すべきである・・・」(「人権に関する注釈」2.〔日本語仮訳版P25〕)


■「デュー・ディリジェンス」
「行動指針の適用上、デュー・ディリジェンスとは、プロセスであると理解され、企業の意思決定及びリスク管理システムに欠くことのできない部分として、それを通じて企業が実際の及び潜在的な悪影響を特定し、防止し、緩和し、どのように対処したかについて説明することを可能とする。 」(「一般方針に関する注釈」14.〔日本語仮訳版P16〕)


■「人権リスク」
「単に企業自身に対する重大なリスクの特定と管理に留まらず、行動指針の対象となっている事項への悪影響のリスクも含むと捉える場合には、デュー・ディリジェンスをより広範な企業のリスク管理システムの中に含めることができる。 」(「一般方針に関する注釈」14.〔日本語仮訳版P17〕)