人権を尊重する責任は、企業に次の行為を求める。
(a) 自らの活動を通じて人権に負の影響を引き起こしたり、助長することを回避し、そのような影響が生じた場合にはこれに対処する。
(b) たとえその影響を助長していない場合であっても、取引関係によって企業の事業、製品またはサービスと直接的につながっている人権への負の影響を防止または軽減するように努める。
企業は、その活動を通じてまたは他の当事者との取引関係の結果として、人権への負の影響に関与する可能性がある。指導原則19は、企業がこのような状況にどのように対処すべきかについてより詳しく述べる。本指導原則の目的からして、企業の「活動」は、作為及び不作為の双方を含むものと理解され、その「取引関係」には取引先企業、バリューチェーン上の組織、及び企業の事業、製品またはサービスと直接関係のある非国家または国家組織を含むものと理解される。