25.2.23女性の人権から沖縄の米軍基地によるPFAS汚染を考える.pdf
国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)は、2024年10月17日に行った女性差別撤廃条約の実施状況に関する日本報告書審査の総括所見を10月29日に公表しました。そのなかの「健康」の項目で、委員会は「環境省及び国土交通省が、2024年9月までに12,000の水道事業者からの測定値に関する調査・報告を提出するよう要請したにもかかわらず、PFAS(有機フッ素化合物)に関する水道水の安全性に関する最新情報がないこと」(パラ41(f))を懸念し、「水道水中のPFASの安全レベルに関する報告の最新情報を、次回の報告書で提供すること」(パラ42(g))と勧告しています。
がんや甲状腺疾患、赤ちゃんの体重減少などとの関連が指摘されているPFASによる汚染は全国各地で確認されています。なかでも在日米軍基地が集中する沖縄では、基地由来と考えられる高濃度のPFASが検出され、住民の血液検査では、全国平均を上回る血中濃度という結果が出ています。また、沖縄県は低出生体重児の割合が全国一高いとされます。
普天間基地周辺のPFAS汚染問題に取り組む市民グループ「宜野湾ちゅら水会」は、今回のCEDAW審査を前に、PFAS汚染、および戦闘機の騒音や落下事故の危険などの基地被害から母胎と胎児、子どもたちを守るために、妊産婦検診にPFAS血中濃度を追加するとともに、妊娠中の高血圧症や低体重児出生の予防策を早急に講じる必要性などについてレポートをまとめ、CEDAWに送付しました。そして、同会のメンバー3人がジュネーブ入りして委員たちに直接現状を訴えました。その結果、今回の勧告が出たものとみられます。
このたびのセミナーでは、3人から沖縄のPFAS汚染の現状と背景に関する報告を受け、なぜ沖縄の女性たちが妊娠・出産に伴う深刻なリスクに直面しているのか、そして解決の道筋について共に考えたいと思います。
日 時:2025年2月23日(日) 14:00-15:30
方 法:ZOOMオンライン(UDトークあり)
報 告:
・宜野湾ちゅら水会の活動 町田直美さん(宜野湾ちゅら水会代表)
・沖縄のPFAS汚染の現状 照屋正史さん(宜野湾ちゅら水会事務局長)
・沖縄(琉球)の「先住民族」「女性」であることにより直面する複合差別の視点から
まつだかなこさん
(宜野湾ちゅら水会メンバー、琉球大学修士課程)
参加費:無料
定 員:90名(先着順)
※2/21(金)正午申込締切 ZOOM情報は同日中にお送りします。
申込先:
ヒューライツ大阪 Eメール :webmail@hurights.or.jp、
グーグルフォーム(https://forms.gle/CJBH66Z8Lay1ZQ979)
下のQRコードよりお申込みください
主 催:ヒューライツ大阪(一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター)
Tel :06-6543-7003, Fax: 06-6543-7004