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ヒューライツ大阪は
国際人権情報の
交流ハブをめざします

世界人権セミナー「フィリピンにおける人権侵害は、いま ~ コロナ禍、選挙、開発の現場を歩いて」を共催しました(12/22)

 フィリピンでは2022年5月に大統領選挙が行われ、かつて約20年間にわたり独裁体制を敷いてきたフェルディナンド・マルコス元大統領の息子のマルコスJr.が新大統領に就任しました。
 ドゥテルテ前政権下では、「麻薬戦争」のもとで子どもを含む数多くの市民が超法規的に殺害されました。また、それ以前の政権下においても、人権や環境問題に取り組む活動家やジャーナリスト、弁護士など多数が殺害されてきました。国際NGOグローバル・ウィットネスによると、開発事業がもたらす悪影響から生活を守ろうと声を上げた先住民族など住民が過去10年間に殺害の犠牲となった人数は、フィリピンが世界で3番目に多く、アジアでは最多となっています。
 そうしたなか、国際環境NGO FoE Japanとヒューライツ大阪は2022年12月22日、ドゥテルテ政権からマルコスJr. 新政権にかけて、フィリピンを歩いて見聞してきたことなどをもとに、3人が最新の人権状況を報告する世界人権セミナー「フィリピンにおける人権侵害は、いま ~ コロナ禍、選挙、開発の現場を歩いて」をオンラインで開催しました。
 過去2年間、12月10日の世界人権デーに、ドゥテルテ政権下における超法規的殺害の犠牲者の遺族や友人をスピーカーに招き、現場の声を伝える機会を設けてきましたが、今回は同テーマでの3回目のセミナーとなりました。
 ヒューライツ大阪の藤本伸樹は国連人権理事会および人権条約機関によるフィリピンの人権状況の改善に向けた取り組みについて、立教大学教授の石井正子さんはミンダナオ島など南部における政治家の暗殺などについてデータやケースを示して報告し、FoE Japanの波多江秀枝さんは開発現場における先住民族を含む環境・人権擁護者に対する殺害をはじめとする人権侵害の状況について報告しました。参加者は84人でした。

日時:2022年12月22日(木)19:00~20:30
<プログラム>
司会:長瀬理英
1.開催趣旨、プログラム紹介、注意事項等
2.フィリピン人権概況及び国際社会の動き
  藤本伸樹/ヒューライツ大阪(一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター) 報告資料:フィリピン人権概況に対する国際社会の対応.pdf
3.選挙に絡む暴力事件~フィリピン南部の状況
  石井正子/立教大学異文化コミュニケーション学部 報告資料:221222 選挙に絡む暴力.pdf
4.開発現場での住民・NGOの苦悩~フィリピン北部の状況
  波多江秀枝/FoE Japan 報告資料:開発現場での住民 NGOの苦悩.pdf
5.質疑応答
6.お知らせ、閉会

共催:国際環境NGO FoE Japan、一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター
協力:NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC)

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