1990年代以降、グローバル化が急速に進展し、企業間の厳しい競争の時代に入りました。この結果、莫大な利益が一方的に先手を取った企業の手中に収められ、その中には国家財政の規模に及ぶものも出ていますが、一方で十分に還元されない地域(例えばサハラ砂漠以南のサブサハラアフリカや南アジア)の人びとが隔絶された貧困の状況に置かれたままであることはよく知られています。このような状況を2015年までに改善しようとする目標が、2000年に採択された国連ミレニアム宣言と1990年代に国際会議などで採択された国際開発目標とが統合されるかたちで、8つの目標からなるミレニアム開発目標としてまとめられました。以降の経過の中で、その達成度は項目によって差があり、特にサブサハラ地域等における貧困や教育、保健衛生、市場経済への参画機会の少なさなどについては、まだまだ道半ばです。