「人権教育のための国連10年」(1995-2004)の終了を受け、2004年12月の第59回国連総会は、2005年~2007年を「人権教育のための世界プログラム」(United Nations World Programme for Human Rights Education)(第一段階)とするという決議を採択しました。
「人権教育のための国連10年」は包括的な、幅広い枠組みであったため、各国政府の具体的努力の方向性が明確でなく、結果がわかりにくいとの批判がありました。そこで、より特定の領域に焦点化し、効果的な人権教育を継続して実施していくために「世界プログラム」が採択されたのです。
「世界プログラム」は、数年ごとの段階(フェーズ)を決め、その段階ごとに領域を定め、行動計画を策定することとなっています。第一段階(2005-2007年)は「初等中等教育学校制度における人権教育」に焦点をあてることとなりました。なお、第一段階は2年間延長され2009年に終了し、その後、2010年1月から2014年末までの5年間が第二段階とされ、「高等教育と、あらゆるレベルにおける教員、教育者、公務員、法執行官、軍関係者の人権研修」に重点が置かれることとなりました。