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レッスン玉手箱

子どもの権利を伝える(人権教育ワークショップ)

(特活)国際子ども権利センター(文責 藤井浩子)

 インドやカンボジアで、さまざまな困難な状況(児童労働、人身売買・性的搾取の危険にさらされている)の中で暮らしている子どもたちを切り口にして、(特活)国際子ども権利センターのワークショップを通じて、「子どもの人権」を知る。その基本的な人権は自分たち日本の子どもの権利でもあることに気づく。

テーマ ○「働く子どもと子どもの権利 インド編」
○「カンボジアの子どもと子どもの権利」
レベル 小学生高学年~中高生。大学生やおとなにも使える。
教 科 総合学習(国際理解・人権)
所要時間 2時限

目標

 国連で採択された「子どもの権利条約」が、世界の友達や自分のための条約であることを子どもたち自身が知る。

準備するもの

 インドやカンボジアの子どもの資料や映像、子どもの権利条約の説明のための図解したもの
(例:ヒューライツ大阪発行『子どもの権利条約とは~私たちは世界の子どもです』など)

すすめかた

班毎のグループワーク、簡単なロールプレイを入れてもよい対象の年齢層によって、資料を選ぶ。
対象が、大学生・大人の場合は、子どもの権利を守る責任があるおとなとしての役割の確認を付け加える。

1限目 導入・インド等の子どもの困難な状況を知る
        ・子どもが誰でも必ず持っているいろいろな権利を知る
     展開①→どんな権利が奪われているか子どもの権利条約カード(ユニセフ)で確認
          →実践されている取り組みを紹介
2限目 展開②・日本の子どもの権利はどうだろうか。どんな権利が守られていて、
           どんな権利が守られていないかを書き出し、
           子どもの権利条約カード(ユニセフ)で確認
           →グループで発表共有
           →自分にとっての子どもの権利(感想)を各自書く

留意すること

①アジアの子どもたちのわかりやすい例から人権の大切さを感じてもらうが、ただ「かわいそうな子どもたち」という印象で終わらないように気を付ける。
そのために、インドやカンボジアで子どもたちが権利の主体として児童労働の問題や人身売買の防止に取り組む活動を実践している例を紹介する。

②日本にいる自分たちも権利の主体であって、子どもの権利は自分たち自身で守っていくということを参加の権利を通して伝える。

③参考文献
『小さな変革 ~インドシルクという鎖につながれる子どもたち』
著:ヒューマン・ライツ・ウォッチ/ 訳:国際子ども権利センター/ 監訳:金谷美和・久木田由貴子(創成社 2009年)
『誰にもうばえない子どもの権利:性的搾取されたアジアの子どもたちとエンパワーメント』編:国際子ども権利センターCSCEブックレット作成チーム, 甲斐田 万智子 [ほか] (国際子ども権利センター 2003年)
(国際子ども権利センター)
『幼い娼婦だった私へ』「文藝春秋」
著:ソマリー・マム/ 訳: 高梨ゆうり (2006年7月号)
『立ち上がる世界の子どもたち』(シリーズ:わたしの人権みんなの人権 5)
著:甲斐田万智子/監修 荒牧重人 (ポプラ社 2004年)
 『逐条解説 子どもの権利条約』編:喜多明人他 (日本評論社 2009年)

※ さらに詳しい情報は、(特活)国際子ども権利センター<C-Rights(シーライツ)>