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ヒューライツ大阪は
国際人権情報の
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「『支援と人権』を考えるワークショップー当事者の人権をまもるために」開催しました(3/18)

 3月18日、1日のプログラムで支援活動にたずさわる現場の報告を受けながら、支援と人権の関わりについてじっくり議論するワークショップをヒューライツ大阪会議室で開催しました。

 グローバル化の進行とともに競争主義が激化し、格差社会が広がっている状況の下、若者など支援を必要とする人たちが増えています。この企画は、支援の現場にかかわる人たちと、ヒューライツ大阪が共通理解を作って、本当に人権に必要な人たちに役立つ研修プログラムなどを開発したいという思いから実施したものです。

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  午前のワークショップIは、立命館大学生存学研究センター・リサーチアシスタントの梁陽日(やん・やんいる)さんがファシリテーターを務め、支援者と支援される側の対等な関係作りを促すための「名刺交換」アクティビティ、ワークショップや排除を生まないためのグループ形成、自分を大切にすることの意味について意見を交わしました。

 午後のワークショップIIは、支援事業の現場からの声を聞くという企画で、3人の方から報告と問題提起を受けました。
 まず、社会福祉法人 大阪自彊舘あいりん相談室室長の織田 隆之さんが、釜が崎の歴史、社会資源、相談にくる若者たちの状況などを報告し、次に CVV(Children's View's Voicesー児童養護施設経験者&応援者団体)当事者スタッフで大阪府箕面市にあるNPO法人「暮らしづくりネットワーク北芝」職員・パーソナル・サポーターの新井 智愛さんが、同じCVVのメンバーとともに自らの体験とCVVのめざすものと最近の相談事例などを報告しました。3番目に(財)とよなか国際交流協会スタッフの今井 貴代子さんが、協会の柱として進めている、当事者のニーズを理解する力を持つこと、外国にルーツをもつ子どもの居場所づくり、Unlearn(学び直し)の実践について報告しました。多様なそれぞれの支援の現場からの実践と問題提起を受けて、参加者から、支援と人権がどう関わるか、支援がどうあるべきかということについて議論しました。

  議論を受けて、大阪市大創造都市研究科教員で、当センター企画運営委員の阿久澤 麻理子さんが、周囲の若者が居場所をなくしていき、「漂流」している現状にふれ、一方で、保護や援助を受けている人たちに対するバッシングが強まっていることが市民の意識調査からも見えるという問題提起とともに全体の議論についてコメントし、白石理所長が2012年度に継続して支援現場の人たちと議論をつみあげていきたいという方向を出してワークショップをまとめました。。

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