「桂七福の『人権高座』と笑いながら学ぼう『人権ええやんか!』」を開催しました(11月30日)
ヒューライツ大阪は11月30日、大阪市内の御堂会館で「桂七福の『人権高座』と笑いながら学ぼう『人権ええやんか!』」を開催しました。上方落語家の桂七福さんの人権落語(高座)、および大喜利を展開し、市民が人権課題に気付き「楽習」できる機会として実施したものです。
この公演は、11月23日~12月2日に大阪で繰り広げられた約60のイベントからなる民主主義フェスタ
「大阪ええじゃないか~“変える”に参加する10日間」の企画のひとつとして、NPO法人おおさかこども多文化センターの協力を得て、ヒューライツ大阪が主催したものです。
第一部では、桂七福さんが「気づけば高まる人権意識」という演題で「高座」を行いました。柔軟な姿勢を持ち、知らず知らずのうちに「これはこうであるべきだ」という風に凝り固まっていく日常の思い込みについて、なぞなぞやクイズを投げかけながら、参加者の頭をほぐしました。
また、私たちがふだん無造作に使っている「普通」という言葉の意味を問いなおしてくれました。「普通の考え方・人・家庭環境・仕事」などといえば、なんとなく流れていってしまう表現です。しかし、「普通じゃない人」という風に否定的な使い方をするとちょっとニュアンスが異なってくる。一方、「普通」であることの基準を考えるときに、ど真ん中にいるのは自分だったりする。自分と違う人を「普通」じゃない人だと思うような傾向があるのではないか、と七福さんは笑いを誘いながら問いかけてくれました。
第二部の大喜利では、七福さんを進行役に、国際人権法の専門家、性的少数者の相談業務に関わるキリスト教牧師、元アフガン難民の大学生などが登壇し、「なぞかけ」と「あいうえお作文」という「お遊び」を通じて、重くて硬いテーマを笑いと、ときにはしんみりと考える機会となりました。
最後は、参加者全員で大阪締めをして、笑顔のうちに散会しました。約100名の参加者でした。
各登壇者による数々の作品のうち、自己紹介を兼ねて最初に発表した「なぞかけ」をひとつずつ紹介します。
今見 ムスターファ (桃山学院大学生):
「アフガニスタン」とかけて、「嫁と姑」と解く。その心は「争いが絶えない」
堀江 有里 (日本基督教団牧師):
「性の多様性」とかけて「バーゲンセールのワゴン前」と解く。その心は「雑多に見えて、実は強烈な力関係が働いている」
白石 理 (ヒューライツ大阪所長):
「人権」とかけて、「ストローで飲む太平洋の水」と解く。その心は「いつまで頑張っても終わりがない」
谷口 真由美 (大阪国際大学准教授):
「AKB」とかけて、「政党」と解く。その心は「何が何だかさっぱりわからん」