5月21日にヒューライツ大阪は、一般財団法人CSOネットワークと共催して、CSRシンポジウム「『CSRとCSVに関する原則』のめざすもの―CSVはCSR課題を解決できるか」を東京で開催しました。あいにく雨が降り続く天気でしたが、企業のCSR担当者、人権啓発担当者、NPO/NGO関係者、研究者など76名の参加がありました。
今田克司・CSOネットワーク代表理事の開会あいさつのあと、最初に「CSR課題としての人権課題―ビジネスと人権に関する指導原則から考える」というタイトルで、白石理・ヒューライツ大阪所長が「基調講演」を行いました。次に、「CSRとCSVの位置関係」というタイトルで、日本におけるCSVの受容のあり方やCSRとCSVの関係の理解について、川村雅彦・株式会社ニッセイ基礎研究所上席研究員が「問題提起」を行いました。
続いてパネルディスカッション「『CSRとCSVに関する原則』とステークホルダーの視点」が黒田かをり・CSOネットワーク理事・事務局長の進行のもとにはじまり、冒頭に以下のような発言、コメントがありました。
ディスカッションでは、「企業が考える社会的価値と社会の考える社会的価値のギャップについて」「社会的価値の検証と評価について」「人権・労働のCSR課題に企業はどう取り組むべきか」「サプライチェーン上での企業とNGOとの関係性のあり方」といったテーマでパネラーのコメントがありました。最後に、白石所長と川村上席研究員から総括的なコメントがありました。質疑応答では、交わされた議論に関するいくつかの質問が会場から出されました。
何よりも人権尊重を旨とするヒューライツ大阪は、CSRにおける人権の普及にも尽力してきましたが、そうした立場から、人権尊重を重要な要素の一つとしているISO26000などの本来のCSRをしっかりと根づかせることの重要性を、このシンポジウムでも訴えました。
【当日アンケートから】
※「CSRとCSVに関する原則」についてはこちらをご覧ください。
※ CSOネットワークウェブサイトの本シンポジウムの報告もご覧ください。