第4回「世界人権都市フォーラム」に、ヒューライツ大阪のジェファーソン・R・プランティリヤ職員が、招聘され参加しました。このフォーラムは、2011年より、韓国の光州(クァンジュ)市が中心となって毎年開催されているもので、第4回目は、2014年5月15日~18日の日程で、光州市が主催し、韓国人権財団や自治体の国際的組織である「都市・自治体連合(UCLG)の社会包摂・参加民主主義・人権委員会」などが共催して開催されました。今回のフォーラムには、世界各地から、自治体の代表者、研究者、国連人権理事会諮問委員会のメンバーなど様々なセクターの人たちが招聘され、人権都市を推進するためのそれぞれの経験を報告し成果と課題を共有しました。
プログラムでは、全体会に先立って、専門家によるワークショップ「地方政府と人権、そして人権都市のための光州指導原則」が開催されました。これは、2013年の国連人権理事会が、人権理事会の諮問委員会に対し、地方政府の人権促進・保護に関する役割について調査研究して報告することを決議しましたが、それを受けて行われたものです。このワークショップには、人権理事会に報告を提出する諮問委員会起草グループの2人も参加しました。
地方政府は、住民に対して直接的にサービスを提供していて、地方政府の長(市長など)は、直接、住民と接触する立場にあります。ゆえに地方政府は積極的に住民の権利を保護することが可能ですが、このことが、国の人権の促進・保護の義務を軽減することになってはなりません。これまでの国際社会における合意の中で、ワークショップや全体会でもこうした議論が交わされました。
ワークショップではまた、共催団体の一つである韓国人権財団が、韓国の各地方自治体の人権に関する取組(憲章、条例、宣言などの規範、人権担当部局や救済、オンブズマン、地方人権委員会などの制度、人権行動計画や人権指標、公務員に対する人権教育などの政策)を白書(草案)としてまとめ報告をしました。
第4回「世界人権都市フォーラム」の当日資料は、”World Human Rights Cities Forum” www.whrcf.org (韓国語、英語)参照