ヒューライツ大阪は1月14日、〔企業と人権〕セミナー「これからのサプライチェーンと人権を考える」を、大阪市立大学創造都市研究科都市共生社会研究分野との共催で開催しました。企業関係者、NGO関係者など44名の方がたにご参加いただきました。
冨田秀実さん(LRQAジャパン事業開発部門長)の「これからの企業に求められるCSR調達~ISO20400発行に向けて」では、サプライチェーンとCSRをめぐるこれまでの問題とCSR基準や企業対応の現状などについて、G7エルマウサミットやオリンピック、TPPなどの関連情報も織り交ぜながら紹介されたあと、現在策定中のISO20400(持続可能な調達規格)の概要や進捗状況についての説明がなされました。
ヴァージル・ホーキンスさん(大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授)の「現場からみたサプライチェーンと人権」では、鉱物を中心とする資源採取をめぐり、それらが地域紛争とも絡み合う中で、人びとの労働や環境に悪影響を及ぼしている現実、また農業分野でも外資の流入がアンフェアな状況を作り出している現実が、アフリカでの豊富な現場経験をもとに紹介されました。
白石 理さん(ヒューライツ大阪前所長)の「ジュネーブ報告:ビジネスと人権フォーラムで何が議論されたか」では、昨年11月16~18日にジュネーブで開催された「ビジネスと人権フォーラム」の概要が、実際に参加した視点から紹介され、「指導原則」の普及や「ビジネスと人権に関する国別行動計画」の重要性についても語られました。
最後に、登壇者3名によるミニパネルディスカッションも行い、会場からの質疑応答も含め、議論を深めていきました。
【アンケートから】