2014年7月に行われた自由権規約(市民的および政治的権利に関する国際規約)の日本審査では、約25に及ぶ項目について改善のための勧告を含む総括所見が審査を行った国連自由権規約委員会(国連人権委員会)により出されました。それら勧告の中で、特に重要で早急な対応を必要とする以下の4項目の人権課題について、自由権規約委員会は総括所見から1年以内に「フォローアップ情報」を出すよう日本政府に求めました。
・死刑制度の廃止 (パラ13)
・「慰安婦」に対する性奴隷慣行 (パラ14)
・技能実習制度 (パラ16)
・代用監獄と強制自白 (パラ18)
それに基づき、日本政府は2015年7月、4項目についてフォローアップ情報を提出しました。同時に、それら項目が取りあげている人権課題について、自由権審査のプロセスに市民社会組織として介入してきたNGOが、NGO版のフォローアップ情報を、同じく、自由権規約委員会に提出しました。
・政府のフォローアップ情報(日)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000101437.pdf
・政府のフォローアップ情報(英)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000101438.pdf
・NGOのフォローアップ情報(日)→ NGOフォローアップ.pdf
・NGOのフォローアップ情報(英)
http://tbinternet.ohchr.org/_layouts/treatybodyexternal/Download.aspx?symbolno=INT%2fCCPR%2fNGS%2fJPN%2f21692&Lang=en
それらを受けて、自由権規約委員会は2016年3月6日から始まる第117会期中の3月21日に、日本政府のフォローアップ情報を審査します。審査の後、5段階別の評価および必要な場合はさらなる勧告をもりこんだ結果が委員会より公表されます。
ヒューライツ大阪はアムネスティ・インターナショナル日本および移住者と連帯する全国ネットワークと協力して、このフォローアップ情報の審査について、国内でより広く知らせる活動を進めています。フォローアップ審査の結果についてはあらためてご報告します。
<<参考>>
2014年7月の国連自由権規約委員会による日本審査の総括所見
(日)http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000054774.pdf (英)http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000054775.pdf
国際基準に照らした日本の人権状況 (ヒューライツ大阪「国際人権ひろば」118号2014年11月)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsletter/sectiion3/2014/11/post-261.html