2016年7月9日、標題のセミナーをヒューライツ大阪会長白石理(元国連人権オフィサー)を講師に迎え、ヒューライツ大阪とアプロ・未来を創造する在日コリアン女性ネットワークの共催で開催しました。
白石会長は、国連で人権条約が採択されて効力を発するまでのプロセス、そして、条約が各国に批准され実際に使われるプロセスについて、自身の国連時代の経験をもとにわかりやすく解説しました。さらに、条約の効果的運用において市民社会やNGOが果たすべき役割についても、国連が作ったさまざまな手続きを参照しながら説明しました。
女性差別撤廃条約など、国連の主要な人権条約には監視機関として条約委員会があります。日本はそれら条約の締約国として当該委員会の審査に臨み、さまざまな勧告を受けてきましたが、その多くを無視してきました。さらには人権条約実施に関して、政府と市民の対話を十分保障する場もありません。そうしたなかでも、政府を動かし、社会を変えるために、あきらめずに運動を続けることが大事であると白石会長は述べました。