ヒューライツ大阪のウェブページ内に、マイノリティ女性に対する複合差別について学ぶページ「複合差別と女性」を開設しました。このページでは複合差別・マイノリティ女性とは何か、日本のマイノリティ女性(部落女性・アイヌ女性・在日コリアン女性・移住女性・障害女性)および世界のマイノリティ女性、複合差別やマイノリティ女性に関する国際人権条約や国連による取り組みを紹介しています。
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マイノリティの現状、とりわけマイノリティ女性に関しては、調査に基づくデータや資料がほとんどなく、これについて女性差別撤廃委員会は2003年、2009年および2016年の日本審査で日本政府に対しデータを提供するよう勧告しています。そんな中、部落・アイヌ民族・在日コリアンの女性たちは独自にアンケート調査を行い、実態を伝える努力をしてきました。また日本におけるマイノリティ女性が直面する複合差別についての研究も徐々に進んできました。国連もこの問題に注目し、2000年以降、様々な視点から複合差別が取り上げられ、報告書などが提出されています。
このように複合差別やマイノリティ・コミュニティの女性たちに関するデータや資料は徐々に出始めてはいますが、体系的にまとめられたものは数少なく、インターネット上で読める情報も個別の情報などに留まり、散逸しているというのが現状です。そこでそれらの情報を1か所に集積し、これを足掛かりに複合差別についての議論を発展させることを目的として、本ウェブページを作成しました。
ウェブページ「複合差別と女性」では各マイノリティ・コミュニティや国際人権条約などの基本情報をはじめ、関連する記事やウェブサイトへのリンクを多数掲載しています。どうぞご訪問・ご活用ください。
またヒューライツ大阪はこの問題に関してマイノリティ女性および関心のある人たちが集まり、知識と理解を深める場として「複合差別研究会」を立ち上げました。初めの活動として複合差別について学ぶ連続講座を企画し、第1回は12月17日に「マイノリティ女性に対する複合差別:世界各地の現実と理論を学ぶ」と題して元百合子さんによる講座を持ちました。
(講座についてはこちらをご参照ください)