4月17~18日にソウルで開催されたアジア人権フォーラムに参加しました
第11回アジア人権フォーラムの一環として開かれた「人権とアジア企業のリーダーシップ」にヒューライツ大阪のジェフ・プランティリアが参加しました。この会議は韓国のNGOであるヒューマンアジアが、高麗大学人権センターやオランダに本部があるラフト人権基金、人権とビジネス研究所と共同企画したもので、4月17日~18日にソウル市内で開催されました。韓国およびアジア、ヨーロッパの国々から40名超が参加しました。
プログラムのひとつ「企業の透明性と持続可能性を高めるための人権尊重のビジネス」において、プランティリアは、国連グローバル・コンパクトのメンバーではない中小零細企業の労働問題に関する課題を提起しました。大半の国では、中小零細企業が経済の重要な地位を占めていることを具体的に指摘するとともに、日本における技能実習制度の問題点や課題に、アジア地域の課題としてどう向き合うのかを指摘しました。
また、「メガスポーツイベントによる人権の改善のためのビジネスの役割-韓国、日本、中国のオリンピックに焦点を当てて」のプログラムにおいて、アジア各国でも数多く開催されているサッカーなどのスポーツイベントに関する問題点として、これらのイベントは企業がビジネスを促進するために行っている側面を持っていることを指摘するとともに、2014年に浦和レッズの試合中に一部のサポーターが、「ジャパニーズオンリー」を掲げ大きな問題になったことも、具体的な事例として提起し課題の共有化を図りました。
フォーラムが終了後の4月19日、ヒューマンアジアが高麗大学人権センターと共同で開催した「北朝鮮における人権に関する会議(非公開プログラム)」には約20人が参加しました。この会議では当事者である脱北者から北朝鮮の人権問題の解決について異なる意見をもつ2つの組織が意見を述べました。ひとつの脱北者グループは、北朝鮮の内部で変化を起こすことができると述べ、北朝鮮内部での具体的な動きが必要であると主張しました。もう一つのグループは、国際的な圧力(国際刑事裁判所など)によって北朝鮮のリーダーを変えることができると述べました。