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「『家事労働者』の権利を考えよう! ―バングラデシュ・家事使用人の少女への支援を通して」を開催しました(6月16日)

 (特活)シャプラニール=市民による海外協力の会が、家事使用人の少女支援事業の担当者であるマフザ・パルビンさんをバングラデシュのダッカ事務所から招き「全国キャラバン2017」として報告会を企画したことを受けて、ヒューライツ大阪とシャプラニール関西は6月16日にヒューライツ大阪セミナー室で報告会「『家事労働者』の権利を考えよう! ―バングラデシュ・家事使用人の少女への支援を通して」を共催しました。この報告会は、6月3日からスタートし全12回のキャラバンのうち7回目にあたりました。
 パルビンさんは、バングラデシュに約20万人いる少女家事使用人の大半が住み込みで雇用され、完全に雇い主の管理下にあり、教育、健康、遊びなど子どもの権利が奪われていると報告しました。貧しい家庭出身である少女家事使用人は、長期間働く安価で従順な労働力である、と雇い主の大多数が考えているといいます。少女たちはまた頻繁に、言葉や身体的な暴力、そして性暴力の被害を受けているとみられるものの、表面化するのはごく一部だと話しました。
 そのような厳しい状況を受けて、シャプラニールはダッカ市内に3つのセンターを開設し、基礎的な教育、保健衛生、性教育などの教育支援を行っているといいます。保護者や雇い主に対しては、子どもの権利として教育の重要性を伝えるとともに、地域社会に対して少女たちの実態を伝えるなどの啓発活動を展開。さらに、政府や自治体に対してモニタリング体制の充実を求める働きかけを行っている、とパルビンさんは述べました。
 パルビンさんの報告を受けて、シャプラニール関西から「ILO条約にみる家事労働者の権利について」、ヒューライツ大阪から「日本における外国人家事労働者受け入れの課題について」情報提供を行いました。
 参加者は28人でした。
(ヒューライツ大阪ニュースレター『国際人権ひろば』(2017年7月号)にパルビンさんの原稿「バングラデシュ:少女の家事使用人の現状と課題」を掲載しています)
 
報告会の概要
日時:2017年6月16日(金)午後6時30分~8時30分
講師:マフザ・パルビン (Mahfuza Parvin)
(シャプラニール ダッカ事務所プログラム・オフィサー)
通訳・解説:藤崎文子(シャプラニール 海外活動グループチーフ)
情報提供:肥下彰男(シャプラニール関西)、藤本伸樹(ヒューライツ大阪)
場所:ヒューライツ大阪 セミナー室
主催:シャプラニール関西、ヒューライツ大阪

IMG_0006 正面左がマフザ・パルビンさん、右が藤崎文子さん.JPG