ヒューライツ大阪は2月16日、アプロ・未来を創造する在日コリアン女性ネットワークと共催して、複合差別に関する連続講座の第3回として「だれもがいきいきと生きられる社会のために―『在日同胞のジェンダー意識に関するアンケート』結果報告書からみえたもの」をヒューライツ大阪のセミナー室にて開催しました。講師は、在日本朝鮮人人権協会事務局員であり、朝鮮大学校講師そして歌手としても活躍している朴金優綺(ぱくきむ うぎ)さんでした。
朴金優綺さんは、自身がなぜ父方の姓だけでなく、母方の姓も名乗ることにしたのかという思いからはじまって、在日本朝鮮人人権協会(事務局:東京)の性差別撤廃部会の活動紹介、そして性差別撤廃部会が2014年に実施した「在日同胞のジェンダー意識に関するアンケート」の結果を報告しました。アンケートは、性差別撤廃部会の参加者を中心に、その知人など10代から60代の150人が回答に協力したもので、2015年に報告書が発行されました。講座では、報告書にまとめられた考察を中心に結果が紹介されました。考察のテーマは、1.女性回答者と男性回答者のジェンダー規範意識の差異や性役割分業認識の差異、2.セクハラ・DVなどの性暴力の経験と認識、3.セクシュアル・マイノリティへの認識、4.同胞社会に関するジェンダー意識、5.性差別をなくし、だれもがいきいきと生きられる社会をつくっていくには、に関するものでした。参加者は33人で、講演後、活発な質疑応答が行われました。今回の報告書や性差別撤廃部会の活動などより詳しいことを知りたい人は「だれいき」http://dareiki.org/にアクセスしてください。