国連人種差別撤廃委員会による日本審査、緊急報告集会を東京と大阪で開催しました(9月5日&8日)
8月16と17日、ジュネーブにて国連人種差別撤廃委員会による第10・11回日本政府報告書の審査が行われました。今回で4度目になる審査では、2016年の「ヘイトスピーチ解消法」「部落差別解消推進法」の施行、2017年の法務省による外国人住民調査報告書など最近の動向を踏まえつつ、多岐にわたる人種差別の課題について各委員より日本政府代表団に対して質問や意見が出されました。
8月30日に発表された総括所見において、効果的なヘイトスピーチ対策をはじめとする個別の課題とともに、人種差別を禁止する包括的な法律の制定、および人権保護・促進・救済などの機能をもつ国内人権機関(人権委員会)の設置、個人通報制度の受入れなど、委員会が繰り返し促してきた重要な制度の確立などの課題が、改めて勧告として出されました。
そうしたなか、人種差別に反対するさまざまなNGOで構成する人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット。事務局:反差別国際運動)は、委員会に事前のNGOレポートを提出するとともに、各団体からの代表がジュネーブの審査会場で委員に情報提供するなど、積極的に審査のプロセスに関わってきました。
ERDネットは、総括所見の発表を受けて、その全文を日本語に仮訳するとともに、9月5日に東京で、8日に大阪で緊急報告集会を開催しました。大阪集会については、ヒューライツ大阪が共催しました。
緊急報告集会--人種差別撤廃委員会日本審査
『求む!実効性のある人種差別撤廃政策 - 国連日本審査の勧告をうけて』
<東京集会>
2018年9月5日(水)午後2時~3時30分
場所:参議院議員会館
主催:人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)
連絡先:反差別国際運動(IMADR)
<大阪集会>
2018年9月8日(土)午後6時30分~8時30分
場所:ドーンセンター
主催:人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)
共催:(一財)アジア・太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪)
連絡先:反差別国際運動(IMADR)
◆プログラム (共通)
・全体報告: 審査および総括所見の概要
・課題別報告: 差別禁止法の制定、ヘイトスピーチ、永住外国人の地方参政権・公務就任権・教員資格・年金受給などに係る問題、朝鮮学校の子どもたちの教育の権利、部落差別、琉球・沖縄の人びと、技能実習制度および移住者の権利、「日本軍性奴隷問題」、複合差別など
85人が参加した大阪集会