2022年12月に国連が公表した「包括的反差別法制定のための実践ガイド」の執筆者の一人である国連高等弁務官事務所(OHCHR)人権オフィサーのクロード・カーン(Claude Cahn)さんがヒューライツ大阪を訪問しました。IMADR「実践ガイド」日本語版を作成したチームの代表を務めた弁護士の林陽子さんとIMADRの小森恵さんを交えて日本のさまざまな人権課題について意見を交わしました。
(写真手前左からクロード・カーンさん、林陽子さん)
ヒューライツ大阪からは、国際人権基準の日本への普及に向けた取り組みや、移民・移住労働者の人権課題について報告。また、マイノリティ女性をはじめとする複合差別/交差性差別についての状況のほか、最近の事例を参照しながら人権侵害に対する救済を含む人権保障のための有効なメカニズムが欠如している課題についても議論しました。
包括的差別禁止法は国内人権機関、個人通報制度とともに、国際人権基準の実現に不可欠なインフラであり、その制定を国際社会から繰り返し勧告されています。
【参考】
反差別国際運動(IMADR)「包括的反差別法制定のための実践ガイド」日本語版
https://imadr.net/guide_antidiscrimination_japanese/
林陽子「日本の人権課題と包括的差別禁止法」(国際人権ひろば No.169(2023年05月発行号))
https://www.hurights.or.jp/archives/newsletter/section4/2023/05/post-201955.html