ヒューライツ大阪では、国際人権基準や人権教育に関する資料、重点テーマに関する日本を中心にアジア・太平洋地域の人権情報の資料を収集しています。
新着図書よりおすすめを一部紹介します。
〇『マイノリティ・ライツ : 国際規準の形成と日本の課題』 (岡本雅享[ほか]著 / 現代人文社,2024.3 )
―マイノリティ・ライツがどのように国際規準として確立してきたのか、その経緯と当事者の取り組みをあきらかにすることによって、不当な言説や差別に対抗するための、マイノリティ・ライツの正当な根拠を提供する。
★ヒューライツ大阪 事務局長の朴君愛がマイノリティ女性のエンパワメントをテーマに執筆しています。
〇『アイヌがまなざす : 痛みの声を聴くとき』(石原真衣, 村上靖彦 著 / 岩波書店,2024.6)
―いまだ継続する不正義と差別に対して、アイヌの人々は何を問い、行動してきたのか。五人の当事者へのインタビューから現代アイヌの〈まなざし〉を辿り、アイヌの声を奪い、語りを占有し続ける日本人のあり方を問う。
〇『ジェンダーの視点でよむ都市空間』(吉田容子, 影山穂波 編著 / 古今書院, 2024.5)
―社会学・心理学・政治学など多分野で展開する「ジェンダー」研究。空間や場所、地域社会の研究を深めてきた日本の地理学からも、多数の研究実績が積み上がっている。「都市空間」をテーマに、労働、地域社会、ケア・サービス、視覚表現などの論点を考察した全12章構成。
〇『抑圧のアルゴリズム : 検索エンジンは人種主義をいかに強化するか』(サフィヤ・U・ノーブル 著、大久保彩 訳 / 明石書店,2024.1)
―黒人女性をポルノとして表象し、偏見や差別を拡大させるグーグル検索。アルゴリズムはなぜ人種的・ジェンダー的不平等を再生産し続けるのか。批判的人種理論、フェミニズム理論、ジェンダー研究、情報科学などを横断しながら、テクノロジーの中立性・客観性を問いなおす。
〇『戦場に忘れられた人々 : 人種とジェンダーの大戦史』(松本悠子 著 / 京都大学学術出版会,2024.2 )
―第一次世界大戦、言葉も肌の色も異なる人々が世界中からヨーロッパに集まった。るつぼの中、語られることなく歴史から抜け落ちていった女性たち、黒人兵たち、「原住民」労働者たち、そして戦場に遺体がさらされたままの無名の人々。人種そしてジェンダー認識の起源としての第一次世界大戦を描き、砲撃がかき消した人々の声に耳を澄ます、戦場の社会史。
〇『「多文化共生」言説を問い直す: 日系ブラジル人第二世代・支援の功罪・主体的な社会編入』(山本直子 著 / 明石書店,2024.3 )
―日系ブラジル人第二世代への調査から、多文化共生施策にもとづく「支援」が排除や周縁化を生み出している矛盾を実証的に提示。ハイブリディティを戦術的に利用した主体的な社会編入にも着目し、既存の多文化共生言説を再検討し、制度の再構築に示唆を与える。
〇国際人権法学会創立30周年記念企画「新国際人権法講座 全7巻」の下記の既刊巻を揃えています。
第1巻『国際人権法の歴史』(小畑郁、山元一 編,2023.7 )
第2巻『国際人権法の理論』(小畑郁、山元一 編,2023.12)
第3巻『国際人権法の規範と主体』(近藤 敦 編,2024.1)
第4巻『国際的メカニズム 』(申 惠丰 編,2024.2)
第5巻『国内的メカニズム/関連メカニズム』(申 惠丰 編,2023.11)
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