① 法による支援を行うことで、人々の真の参加を促す。地域コミュニティ、女性、労働者などが、法的プロセスにアクセスして彼らの権利を伸張し、社会に参加できるよう促す。
② 法に対する提言も行う。
③ de-professionalize the law:法を非専門化する、伝統的法律家による法の独占をなくし、人々に法的知識とスキルを伝える。そのためにリーガル・リテラシー・キャンペーン(法的識字)や、パラリーガルによる情報提供を実施。
●プログラム:
① 訴訟支援--:ベーシック・セクターや地域の住民団体に対して、相談活動も実施。飛び込みの相談もある。
② 裁判所での法廷闘争以外での、オルターナティブな法的活動の支援
③ リーガル・リテラシーのプログラム:オルターナティブな法律教育。ベーシックセクターは、ローカルなガバナンス(統治)に参加するために、自分に影響を与える法を知る必要がある。そうした法を伝える。
例/たとえば1992年、「都市開発および住宅法」(Urban Development and Housing Act)が制定されたが、都市貧困層は、この法ができたことすら知らなかった。そこで、研究会、セミナーなどを開催し、ワークショップの中でゲームなども使いながらこの法を紹介した。こうしたワークショップでは、まず法を説明し、参加者がどのように受け止めたり、解釈するのかを観察し、さらに次に向けてわかりやすい説明を考える
例/こうした学習会では、まず権利にはどのようなものがあるか、義務とは何か、法の下では、侵害された権利にどのような救済があるのかなどを学ぶ。権利意識が身につくと、人々はコミュニティに帰ってこれを実行し、ローカルガバナンスに参加しようとする。そのことで、行政の透明性が高まる。
④ パラリーガル(裸足の法律家)育成--法律を知識として教えるだけでなく、技術的なことも訓練する。弁護士補助だけでなく、自力で供述書を作れるようになる。パラリーガルは、パラメディカルの役割と似ている。なぜなら、パラメディカルも地域で緊急事態が発生したら、対応の仕方を知っている。
例/ネグロス東州では、女性の福祉について、実際に条例案を書き、1994年可決された。この条例は女性のための州評議会を創設することを定めたものである。(Ordinance 54, 1994 Bacolod City, Province of Negros Occidental: An ordinance promoting the welfare of women, creating for the purpose, the provincial council for women )