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スタディツアーに参加して

堀 久美 (大阪府立大学学生)

  スタディツアーに参加して良かったのは、充実したプログラムで旅行できたこと。人権委員会やNGOなど、個人ではなかなか訪問できないところで、貴重なお話をうかがうことができた。
  加えて、テーマに対して造詣や関心の深い方々とご一緒できたことで、その充実度は何倍にもアップした。訪問先で準備されていたお話も興味深かったが、参加者から質問があると、担当者の説明は一層熱のこもったものとなり、より具体的な状況を知ることができた。また、今回のツアーは、韓国に移住している外国人女性の人権がテーマの中心だったが、移動中などに、参加者ご自身の関心分野である、日本の農村に結婚で移住してきた女性の状況や、逆に外国で結婚する日本女性の状況などのお話を聞かせていただくこともできた。さらに、テーマ以外にも、興味深い話題や楽しい話題の持ち主ばかりで、プログラムを超えて、いろいろなことを考えさせてもらった。
  たとえば、「国籍」ということ。テーマから、移住女性の在留資格との関係で語られることが多かったのだが、もちろん国籍の意味はそれだけではない。事実、韓国国籍法では、1998年の改正以前は、父系血統主義で、韓国人男性と結婚した外国人女性は、自動的に韓国籍になっていたが、父母両系血統主義となり、韓国人男性と結婚した外国人女性は、韓国籍取得の際、帰化手続きが必要なり、その子どもは韓国籍と母方の国籍を選択することができるようになったという(http://gc.sfc.keio.ac.jp/class/2004_14969/slides/13/4.htmlより)。
  そういえば、以前、在日男性が職場の意向で帰化しなければならなかったという話をされた時に、それが妻や子どもも一緒の帰化であることは当然の口ぶりで、聞いていた私は違和感をもったことがあった。ツアー中の印象だけで受け取ると一面的になったかもしれないことが、他の方々の複数の視点をお借りして考えることで、少しだけ立体的になったような気がする。
  それにしても、参加者のパワーはすごかった。よく動き、よく聞き、よく話し、よく考え、よく食べ、よく飲み、...。さらに、その参加者に舌を巻かせるほど、韓国女性のパワーは、圧倒的だった。
  ヒューライツ大阪の方々を含め、このメンバーで旅することができてよかった。このツアーをきっかけに、考えを深め、行動を広げていきたいと思っている。みなさま、本当にありがとうございました。