文字サイズ

 
Powered by Google

MENU

ヒューライツ大阪は
国際人権情報の
交流ハブをめざします

  1. TOP
  2. 過去アーカイブ(これからの事業)
  3. 旅の感想

旅の感想

林真弓

  「やっぱり好きだなぁインド」と思わせてくれたこの旅、それをサポートしてくださった皆様に感謝いたします。
  去年インドへ行ってから、私はインドが大好きになり、卒論のテーマとして勉強を始めました。卒論のテーマは「インドのジェンダー問題」、ですからこのスタディーツアーに参加することを決めたのです。
  今回の旅で得た一番の収穫はやはり、たくさんの人々との出会いであったと思います。普通に観光をしていただけでは、言葉を交わすことも、見かけることもない、特に女性との出会いに、毎日いい刺激をもらっていました。卒論のテーマにしていたと言っても、まだ本で読んだ程度の知識しかなかった私にとって、女性の生の声はいかに自分が偏った目でインドの問題を捉えていたかに、気付かされました。部外者には分からない、インドの思想や習慣は、想像以上に根強く人々に浸透し、最近インドを知った私が何かを語ることなど、してはいけないのだと感じました。インドの女性のために私ができる事を見つけたいと思って今回行きましたが、ますます自分の無力さと小ささを感じたのです。だからこそ、もっともっと何回もインドに来て、人々と触れ合って、インドに認められたいと思うようになりました。
  また、勉強の題材としてではなくても、人間として、強く優しい女性たちから学ぶことはたくさんありました。これまで二十一年生きてきて、これから就職し、ゆくゆくはこんな私も結婚や出産もきっとあることと思います。そうした人生の転機の中で、女性として、また人としてどう生きていくか、何を大切にして守っていくべきかを考える、いいきっかけになりました。
  女性たちが私たちに語ってくれた言葉に、嘘がひとつもないと言うことはないかもしれません。言わされたことも、隠さなければいけないこともあったかもしれません。それはどこの国にもある、本音や建て前のように。しかしあいさつと共に見せる優しい笑顔や、自分の意見を述べようとする強いインド人女性たちの態度に、私はますます惹かれていきました。
  そしてまた、旅の食事も私にとって楽しみなことの一つでした。野澤さんのおかげで、その土地の美味しいレストランに連れて行っていただき、毎食感動していました。そして食事の時間には、一緒に旅をした皆さんと色々なことを話せたことが、また楽しかったです。自分とは全く違う境遇で、違うものを見て生きてこられた皆様と、インドという異国の地で出会ってお互いについて話すことは、私の視野を広げてくれました。人と出会って話をすることが大好きな私にとって、毎日が本当に充実した日々でした。
  最後に、頼もしくて優しい存在だった前川さん、通訳としてでなく私たちの身のまわりにいつも気を使ってくださったエディさん、インドの新しい魅力に気付かせてくださったいつも元気な野澤さんに、心から感謝いたします。私はまた、インドへ行くと思います。今回の旅で、またそれを決心しました。